スイスには節税対策を目的に移住してくる外国人のお金持ちが多いことをご存知でしょうか?
近隣のヨーロッパ諸国からは、高額納税者を失うことになるので批判が高まっていますが、当のスイスでは税制改正の気配はないといいます。
なぜ、スイスなのか?
それは、「定額税」というスイス独特の税制に、節税対策の秘密が隠されているからです。
定額税は、スイスでは働かず住むだけという外国人に適用されるもので、実際の収入は考慮されず、スイスで住む家の「家賃相当額の5倍」を年収とみなして所得税が課税されるという制度です。
たとえば、1億円の住宅を買った場合、家賃相場が仮に年間500万円とすると、5倍の2,500万円を年収とみなして所得税が課税されるという仕組みです。
ここに、節税対策の秘密が隠されています。
実際には100億円の年収があったとしても、所得税は数億円で済む場合が多く、大変な節税対策になっているようです。
税金を課す側のスイスとしても、所得税が地方の税収となるので、各州ともお金持ちに来てもらおうと必死になっているといいます。
節税対策を考えるお金持ちと税金の徴収側との、WIN-WINの関係は固そうです。